[夜の風は どこまでも優しく
人の隙間を すり抜けて ブランコ揺らす
街を歩いて 手軽な物語探して
傷付かないように 僕らは生きてたのに]

[忘れない 忘れないでしょう
吹き抜けるように 君 消えました
心に小さなトゲを 残したままで]

[風に乱された 季節が またひとつ 過ぎてって
次から また次へと 誰もが貪る]




「HOME」の2nd beatで、こちらはアコギとエレキギターとストリングスの効いたバラードナンバーです。


「HOME」と共にタイアップが付いており、TV出演の際に両方とも演奏されており、シングルジャケット裏には本曲のタイトルが大きく表示されているので両A面扱いされることもありますが、正式には「HOME」の単独A面で、本曲はあくまでB面ということになります。


当時放映された映画「不夜城」の主題歌で、B'zの楽曲で映画の主題歌になったのはこの曲が初となります。


元々は松本さんがライブのソロで歌う為に作曲された曲でしたが、映画の主題歌にピッタリだということで主題歌に選ばれました。

シングルリリース前に発売された「不夜城」のサウンドトラックにも収録されています。


TV出演で「HOME」と共に演奏され本曲を演奏された際には稲葉さんは座ってアコギを、松本さんは立ってエレキギターをそれぞれ弾きながら演奏されていました。


SURVIVEツアーで未発表曲として先行演奏されており、それから9年後の2007年のSHOWCASEツアーと2013年のPleasureツアーのホール公演でも演奏されていました。


歌詞の内容は、別れた彼女に対する想いが未だに消えるどころか募ってゆき、また彼女のもとへ行こうと彷徨い続ける男の揺れる心が歌われています。


ブルーズ感のあるギターイントロがなんとなく「SURVIVE」の名残りを感じさせます。

しっとりとしたアコギの音色がそよ風の吹く夜を想像させていますね。

エモーショナルで情感のあるボーカルが切ないの一言です。

ストリングスの音色もいいアクセントになっていると思います。

間奏の感情をこもったギターソロとラストサビのボーカルが心に響きますね。

喪失感に満ちたようなアウトロまで哀愁があります。


2番目からラストサビまでのショートPVが存在しており、内容は香港の夜の街を歩きながら歌う稲葉さんと某所でギターを弾く松本さんの映像となっています。
ちなみにこのPVには「不夜城」のスタッフが監督を務めています。


私自身は映画自体は観ていないので、ストーリーが曲と合っていたかどうかはハッキリわかりませんが、曲の完成度が高いのは間違いないと思います。

短いながらも、これまでのB'zのバラードの良さをギュッと凝縮したような仕上がりで、まさに90年代後半のB'zバラードの中でも究極の一作になっていると思います。






それでは!