[淡い夢 鈴の音 優しく響き
夢中で追いかけ 僕は手をのばす]

[欲しい 全部欲しい
何でも差しだそう 悪魔がそう望むなら
連れて行って欲しい ひとりに戻れない
たった今僕は目覚めた]

[どんなに思っても 何度くりかえしても
この思い擦りきれはしない わかるんだ]




B'zの30枚目のシングルで、2000年にリリースされたシングルの4つ目となります。

同じ年にシングルを4つ以上出されたのは10年前の1990年の5つ以来となります。


曲名の意味は単に“輪っか”という意味ではなく、本曲では“鈴が鳴る”という意味で使われています。


本曲は1999年の「Brotherhood」のアルバムツアーのときから作られた曲で、「The true meaning of “Brotherhood”?」のDVD特典にて本曲のデモメイキングを見ることが出来ます。


本曲は元々は木村拓哉さん主演のドラマ「ビューティフルライフ」の主題歌になる予定でしたが曲の雰囲気が重過ぎてドラマには合わないということで不採用となってしまい、改めて「今夜月の見える丘に」が「ビューティフルライフ」の主題歌として作られることになりました。

そして本曲は日テレのドラマ「明日を抱きしめて」の主題歌に使われることになりました。


「今夜月の見える丘に」のシングルリリース発表時には本曲が2nd beatになることが告知され、一部のCDショップでも「今夜月の見える丘に」と本曲が両A面として表記されていましたが、お二人ともが本曲の完成度に満足したために「今夜月の見える丘に」のリリース前に本曲は2nd beatから外れて30枚目のシングルA面に落ち着きました。


シングルジャケットの写真は福岡の能古島という場所で撮影されていました。

歌詞カードの歌詞が縦書きで表記されているのが特徴です。


TVでは9月末日に放送された「FUN」と10月上旬に放送された「ミュージックステーション」と同月中旬の「CDTV」で演奏披露されていました。


ライブでは2000年のPleasureツアーにて総勢28人のストリングス隊をバックに未発表曲として先行演奏されていました。
ライブDVD「Hidden Pleasure 〜Typhoon No.20〜」には雷雨の中での演奏となった8月9日の千葉マリンスタジアム(現.ZOZOマリンスタジアム)での演奏模様が収録されています。

リリース後の翌年に行われた「ELEVEN」のアルバムツアーではアルバムの先行シングル曲でありながら演奏はされておらず、そのあとからのライブでも演奏されることはありませんでした。


さて曲の方は、半音階を用いたサウンドと優雅なストリングスとピアノが和の雰囲気を感じるドラマチックなバラードナンバーとなっています。


歌詞の内容は、自分の心の寄りどころになってくれる人への切実な愛を求めている人の思いが歌われています。


イントロの儚さのあるギターがしとしとと降りしきる雨を思わせます。

1番目のストリングスとピアノのしっとりとした雰囲気がこれまでのB'zにはないくらいのもの悲しさがあって結構新鮮な感じがします。

2番目からバンドサウンドが入って少しずつ激しくなっていくのがいいですね。

Cメロの最後の「わかるんだ」で無音になってそこからラストサビで転調して激しくなるところが一番好きなポイントです。

ラストサビの「君の中にあるから」の部分がライブやTVではシャウトになっていたのが印象に残っています。

アウトロの情感のあるギターソロから突然ブレイクして沈静するような感じもまたいいです。


PVの方は神奈川県川崎市のスタジオにて撮影されており、紅葉や小川などが設置された日本庭園のようなセットでお二人が演奏するシーンと雨に打たれるシーンなどで構成されています。

雨のシーンでは松本さんの服が縮んだりして大変だったそうです。

雨に打たれているときの稲葉さんの表情が個人的に好きですね。


これまでのB'zとは少しかけ離れている雰囲気なので、正直シングルA面としては今ひとつマイナーな印象は否めないですが、バラードとしての完成度はとても良いと思います。






それでは!